<レヴュー>
みなさんはチベットという国を御存知ですか?そこは本来皆がチベット仏教を信仰し、平和を愛する民の聖地でしたが、今は中国に占領されてしまっています。面白いのは、オーストリアという西欧社会から来たハラーが、チベットの人々やダライ・ラマとの触れ合いの中で、傲慢だった彼が徐々に人間としての優しさや、慈悲の心に目覚めてゆくところ。そしてダライ・ラマも彼と出会ったことにより、この世界の多くの事を学んでいく。親子、友情、祖国を守ること。人生における様々なテーマが、この作品からは見てとることができるでしょう。そして中国のチベット侵略を真正面から描いていることも見逃せない。
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