<レヴュー>
時代劇に革命を巻き起こした、黒澤明監督の名作を忠実にリメイクした作品。しかも生半可なリメイクではありません、この「椿三十郎」はなんとオリジナル版と同じ脚本を使っているため、一字一句ほとんど同じです。半世紀近く経ってもまったく色褪せることのないシナリオであることの証左でしょう。そして何より感慨深いのは、当時は白黒主流で技術的には不可能だった、椿のカラーでの表現!しかしこの作品、驚かされたのは、同じ脚本でこうまで別の作品のようにできてしまうのか、ということ。森田監督は現代流の解釈での三十郎と言っていますが、その手腕や織田裕二らの名演によって、現代に新たなエンタテイメントの金字塔を打ち立てたと言えるでしょう。ラスト室戸との決闘も必見です! |