<レヴュー>
一分(いちぶん)とは命をかけてでも守らなければならない誇りや名誉といったもの。決してド派手なアクションがあるわけではなく、淡々とした展開なので今どきの映画に慣れてしまった人には少し地味に感じるかもしれません。しかしキムタクの演技、そして鬼気迫る盲目の殺陣シーンはもう、見事です。そしてそれ以上に光りを放っているのが檀れいの美貌でしょう。盲人となった夫を献身的に支え続けるその姿は、美し過ぎます。徳平も笑えますね。この物語は時代劇ですが、現代にも通じるテーマを描いていると言えます。離婚率急上昇の中、夫婦とはどうあるべきなのか。「武士の一分」を貫ける男は、どれほど残っているのか。 |